ソフトウェア購入時におけるコストダウンについて

現在、インボイスや電子帳簿保存法の制定により、TVのコマーシャルでも、ソフトウェアの導入・更新・バージョンアップについて、いろいろ宣伝が騒がしくなってきました。

事業者が、「業務用ソフト」を買うときには、必要かどうか、投資すべきか判断に迷うことが多いと思われます。その判断の仕方を下記にまとめてみました。

購入するソフトウェアが業務に直接的に必要(不可欠)なもの、か、間接的か?

→直接必要なもの→同等の性能を持つソフトウェアを複数探して、購入価格の低下を目指して、相見積りを取ります。直接利益を生むものなので、年間上がる想定利益以下の、リースか分割払いかを検討します。

→間接必要なもの→本当に必要か?をよく検討→間接こそ、導入によって得られる利益を算定する必要があります。この導入によってどれだけの効率(時間・金銭)をコストダウンができるのかを「数値で算定」します。算定不能なら、「導入自体が不要」なのです。

間接ソフトウェアこそ、毎月払いでなく、安い「一括払い」を採用することです。最近は携帯電話の普及により「毎月永遠払い」が若い人に当たり前になってきましたが、毎月払いは毎月5万円でも1年間で60万円、5年間で300万円になります。

私の見ていた会社の、とても優秀な社長さんは、社員によく、こう言っていました。

「君が会社にとって、このソフトウェアが必要だというのはわかった。直接業務のソフトなら買おう!ただし、今回は会社にとっては間接業務のソフトだから、毎月の購入支払金額5万円を、君の給与から毎月5万円引いて良いですか?」当然、社員はうろたえて「いや、これは会社の使うものなので、私の給与から天引きされるのは筋違いでは・・・」

続けて、社長はいいます。「君の提案は、私や、会社に対して、そう言っているようなものですよ。人にモノを買って欲しいときは、この購入をすることで、会社の利益がこういう理由で毎月6万円上がります。その出た利益を僕にいただけるのなら、給与から毎月5万円引いてもよいです!と断言できるものでないとね。自分の給与から払う痛みを、会社の支払でも同じように考えて欲しいね。」これは、なかなか言えることではありませんが真理です。

資本主義というのは「投資をしたことに対して、利益を得られることなのです。」

 私は個人的に「この世から破産を無くそう」と志望して会計事務所に入社しました。

利益を上げて黒字にするには、よくある「2本の蛍光灯を1本外して、電気代を下げよう」的な考え方ではありません。

① まず、「儲ける方法」「売上・粗利益を上げる方法」を徹底して考えます。
② 売上原価(仕入単価)は下げません。商品の質が悪くなり、売上が下がるからです。
③ ①の実行のため、毎月払うコストを全部見直します。まず保険解約、社会保険・借入返済の引き下げ、毎月払いの契約全てのゼロ査定、そして、再建です!!

まだまだ、景気は予断を許しませんが、会社が苦しい時こそ「毎月払い」を減らすのがコツだと考えます。