産業雇用安定助成金は、新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、在籍出向により労働者の雇用維持を図ることを支援する助成金として、2021年2月に創設されました。この助成金に今年4月、新たに「事業再構築支援コース」が設けられました。
事業再構築支援コースとは
この事業再構築支援コースは、新型コロナウイルス感染症の影響等で事業活動の一時的な
縮小を余儀なくされた事業主が、新たな事業への進出等の事業再構築を行うために必要な新
たな人材を受け入れた際、その人件費の一部を助成するものです。
主な要件
＜対象となる事業主の主な要件＞
①2023年4月1日以降に中小企業庁の実施する「事業再構築補助金」の応募書類を提出し、交付決定を受けていること
②新たな人材の雇入れにあたり、以下のa ～cのすべてを満たしていること
a. 雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇入れること
b. 無期契約労働者（パートタイム労働者は除く）として雇入れること
c. 事業再構築補助金の補助事業実施期間の初日からその期間の末日までに雇入れること
③その労働者の雇入れ日前6ヶ月からこの助成金（事業再構築支援コース）の支給申請までの期間に、雇用する労働者を解雇等していないこと
＜新たに雇入れる労働者の要件＞
①次のa またはb のいずれかに該当すること
a. 専門的な知識や技術が必要となる企画・立案、指導（教育訓練等）の業務に従事する者
b. 部下を指揮や監督する業務に従事する者であって、係長相当職（名称の如何にかかわらず、その者の部下として１階職以上の従業員を有するものをいう）以上の者
②1年間に350万円以上の賃金が支払われていること
助成額
新たに雇入れる対象労働者に支払われた賃金の一部に相当する額として、下表の金額が支給対象期間（6ヶ月）ごとに支給されます。
※1 事業主あたり5 人までの支給
多くの雇入れ関連の助成金は、事前に計画書を作成するなどのステップがありますが、今回取り
上げた助成金は計画書の作成は必要なく、支給申請のみとなります。活用を検討される場合は、
まずは中小企業庁の実施する「事業再構築補助金」の内容を確認しましょう。
