雇用されることが困難と考えられる対象者を雇用した場合に事業主に支給される助成金「特定求職者雇用開発助成金」についてのお話しです。
特定求職者雇用開発助成金とは
特定求職者雇用開発助成金の種類はいくつかありますが、よく知られているのは特定就職困難者コースです。
高年齢者(60歳~65歳未満)、障害者、母子家庭の母または父子家庭の父でお子さんが20歳未満の子を扶養している場合など就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して、助成金が支給されます。ハローワーク以外でも適正な運用が期せる対象とされる有料・無料職業紹介事業者他の紹介でも対象になります。また、65歳以上の方の雇用も生涯現役コースとして別建てでありましたが廃止され、令和5年4月より65歳以上の方も特定就職困難者コースの対象者となりました。
受給額は?
・高年齢者、母子家庭の母、父子家庭の父
……対象期間1年間 ・ 30万円×2期
(短時間労働者の場合 20万円×2期)
・身体、知的障害者
……対象期間2年間 ・ 30万円×4期
(短時間労働者の場合は20万円×4期)
・重度障害者等
……3年間⇒40万円×6期
すべて支給対象期間1期は半年毎です。6か月毎に支給されます。
ハローワーク求人に高齢者等を出す際に
ハローワーク求人を出すとき原則的には「年齢」「性別」を区別して申し込みはできませんが、高齢者求人の場合は年齢を指定して出すこともできます。年齢理由の欄に「特定求職者雇用開発助成金活用のため」等と記載すれば高齢者求人を出すことができます。備考欄に「生涯現役を応援」「長年のキャリアを活かしてみませんか」などと呼びかけてみましょう。
また、シングルの方(1人親)の求人ですが通常求人の備考欄に「1人親の方を応援します」とか、すでに前に同様の方を雇用しているときは「活躍中」などと記載できますが、「1人親歓迎」等と記載はできませんので、迷う時はハローワークで尋ねるのがいいでしょう。
会社は助成金というよりまずは社会的弱者を応援したいという姿勢が大事でしょう。