【無限大】人材開発支援助成金・ 両立支援等助成金

各種助成金は年度単位で予算が立てられているものが多く、通常、年度初めに助成金の創設・改廃が行われます。そこで、以下では、多くの企業で活用されている人材開発支援助成金と両立支援等助成金についてとり上げます。

人材開発支援助成金

 従業員に対して実施した職業訓練等の経費や訓練期間中の賃金を助成する人材開発支援助成金は、その内容によって複数のコースに分かれていました。このうち、特定訓練コース・一般訓練コース・特別育成訓練コースの3コースが統合され、「人材育成支援コース」が創設されました。
 この「人材育成支援コース」の中に、人材育成訓練、認定実習併用職業訓練、有期実習型訓練があり、例えば、人材育成訓練は、職務に関連した知識や技能を習得させるためにOFF-JTを10 時間以上行った場合に助成金が支給されます。内容は以下の通りです。

[ 経費助成率]( ) 内は大企業
正規労働者:45% (30% )
非正規労働者:60%
正社員化(※):70%
※有期契約労働者等の正規労働者等への転換
[ 賃金助成] ( ) 内は大企業
1人1 時間当たり760(380) 円


 また、今年度より「生産性要件」が廃止され、「賃金要件」、「資格等手当要件」が新設されまし
た。そのため、「賃金要件」または「資格等手当要件」のいずれかを満たした場合は、別途申請を行うことで、経費についてはプラス15%等の加算分が追加で支給されます。


両立支援等助成金(出生時両立支援コース)

 出生時両立支援コースは、男性従業員が育児休業を取得しやすい環境を整備し、実際に取得した場合に助成金が支給されるというものです。第1 種と第2 種があり、各々以下の変更が行われました。

【第1 種】情報公表加算の新設

 第1 種助成金の支給を受けた事業主が、厚生労働省のホームページ「両立支援ひろば」に、男性育児休業取得率等を公表した場合に、情報公表加算として2 万円が支給されます。


【第2 種】支給対象の拡充

 支給対象事業主として、一定の要件を満たす事業主が追加されました。この一定の要件には、例えば以下の要件があります。


• 第1種の申請年度に子が出生した男性従業員が5 人未満かつ育児休業取得率が70%以上の場合に、その後の3 事業年度の中で2 年連続70%以上になったこと。
 

 この場合、育児休業取得率が2 事業年度連続して70%以上となった際の最後の事業年度の2 事業年度目に40 万円、3 事業年度目に20万円が支給されます。
 なお、この出生時両立支援コースは中小企業事業主のみが対象です。